自作のOSSにちょっと凝った名前を付けるようにしている話

はじめに

個人開発でいろいろなツールを作ってOSSとして公開するときに、名前をどんな感じで決めているのかを紹介します。
何かツールを作りたいとなった時は、コードを書き始める前に脳内でざっくり以下の観点について考えるようにしています。

  1. 最低限実装する機能
  2. 実現可能性
  3. 名前

OSS命名ですが、基本的にはちょっと凝った名前を付けるようにしています。
ただ、どうしてもいい名前が思い浮かばない時は味気ない名前で妥協することもあります。

fluid

fluid.sublimer.me

fluidはWebページのクリッピング用Webアプリケーションです。
Chrome拡張機能を使って、自分が読んだWebページをカテゴリーごとに分類して記録できます。
記録したWebページのリストをRSSとして配信する機能もあるので、fluidのRSSを購読すればある程度取捨選択された情報を拾うことができます。
fluidについては過去にも記事を書いているので、もしよかったら読んでみてください。
sublimer.hatenablog.com

名前の由来

目にしたWebページを片っ端から登録するのではなく、ふるいにかけて質の高いものだけを登録することを目的としているため、「ふるい→fluid」で名前をつけました。
他にも、fluidが「流体」という意味の単語であるため、単に記録するだけでなくRSSとして配信し、情報が流れていく様子も表現したいということでこの名前をつけました。

FlowerTurf

flowerturf.sublimer.me

FlowerTurfは、自作のボイスチャットツールです。
ブラウザで音声通話、テキストチャット、画面共有の機能が使えます。

名前の由来

ボイスチャットツールなので、会話をする場→「話し」をする「場」→話し場→花芝→FlowerTurfという流れで名前を決めました。

excitation

github.com

RFC5737で定義されている、ドキュメンテーション用(例示用)IPv4アドレスを出力するためのCLIツールです。
職業柄、例示用のIPアドレスがシュッと欲しくなる機会が多かったので、いい感じのCLIツールをRustで作ってみました。

名前の由来

例示用のIPアドレスを出力するので、例示をキーワードにして名前を考えました。
例示の同音異義語である「励磁」の英単語である「excitation」が語感的にも長さ的にもいい感じだったので、そのままexcitationをツールの名前にしました。

sawmill

これはOSSではないのですが、いい感じの名前を付けることができたので紹介します。
sawmillは社内で利用しているCLIツールで、運用中の各サーバーのログを手元で簡単に確認できるCLIツールです。
単にログを表示するだけでなく、サーバーの種類やタイムスタンプ、環境やリージョンなどで柔軟にフィルタリングすることができます。
また、すべての情報を一行で表示させたり、JSON形式で表示させることもできます。

名前の由来

ログをいい感じにフィルターできるので、log(木材)をいい感じに切り取る(製材)ということでsawmill(製材)をツールの名前にしました。
他にも、「そう見る」という意味も含んでいたりします。
単語の長さもそこまで長くないので覚えやすく、使いたいときにシュッと使える嬉しさもあります。

おわりに

自作のツールにどんな感じの名前をつけているのかを紹介しました。
機械的に名前を決めるのも悪くはないのですが、ちょっと凝った名前を付けるとなんとなく愛着が湧くような気がします。
あと、うまい命名ができると結構開発のモチベーションも維持できるように思います。
今後も、何かツールを作ることがあればできるだけ凝った名前を付けるようにしていきたいと思います。